まだ支払いが大変だ!銀行への支払いどうする?の巻
13207です。
ご無沙汰しております。
まだ会社は倒産していません(笑)。
ちょっといろいろなことがあって更新が遅れていました。
前回からの続きです。
前回の記事はこちら↓
これは8月の終わりの頃の話です。
社長
「現金まだまだでるよね。足りないね。どうしよう」
契約を多数解約してもまだまだ支払いが多く、手元にある現金がどんどん出て行ってしまう状況でした。
会計の数字上、10月末には黒字化達成の予定だったのですがそれまでは赤字が続きます。
正直、月末まで先がどうなるのか読めない状況でした。
社員もいままでとは違う社長の社内の雰囲気を感じ取っています。
いままでとは違う社内の雰囲気を作り出していたのは社長本人でしたが(笑)
社員も毎日不安そうに仕事をしています。
一部社員からはこの会社を辞めたいという相談も受けるようになりました。
社長
「ほんと現金が足りなくてきついから銀行にリスケをお願いしてみようか」
私
「リスケしたら5年くらい銀行からの借り入れができないようになると聞いています。
それでも大丈夫ですか?」
社長
「5年間の融資の心配の前に明日とか来月の方が心配だ。
5年間で倒産したら元も子もないんだから。
いまの現金の流出をとにかく止めないといかん」
13207
「わかりました。
顧問の税理士と銀行リスケの打ち合わせしてきます」
はー。まじか。
リスケ。
噂には聞いていたけど、自分とは異なる世界の話だったし、小説の話だとばっかり思ってました。
勤務先がやるとは思わなかったな~。
ドラマでしか見たことないよ~。
リスケ断られたら会社辞めて転職だな、と思いながら
顧問の税理士にアポどり。
私
「先生、取引先銀行全部リスケするって社長言ってますけど。どうしましょう。
何が必要ですか?」
税理士
「まじですか~。
リスケすると5年程度は借入できないといわれてますけど。
会社としてはどうなんですか?」
私
「社長は5年先の心配よりも来月以降が心配だって言ってます」
税理士
「そうですか。わかりました。
全ての取引先銀行の担当者とまず話をしてください。
メインバンクの担当者がまとめてくれるはずです。
とはいえ、リスケ期間が終わったら支払は再開するのでそれまでに体力が復活するような資料は必要となります。
そこはこちらで作っておきます」
私
「わかりました」
普段会社の数字打ち込むだけでかなりの金額とっているだけかと思っていたけど
税理士はやはり銀行との関係を構築している経験上、こういったときに的確なアドバイスができると感じました。
また、同じような相談を何件も受けているのだ、と直感的にわかりました。
会社に戻って
私
「税理士と話してきました。リスケ用の資料作成してくれるそうです。
メインバンクの担当者と相談してください、ってことでした」
社長
「わかった~。
資料は10日後完成だよね。資料完成後の日程でアポどりしてね~。
当日はなんとか粘ってみよう!」
アポの当日
メインバンク担当者
「こんにちは~。
今日はどうされました?」
社長
「今日はまじめな話させてください。
リスケを考えています。
聞いた話だとリスケをしたら5年間新規の借り入れができないと聞いています。
5年間借り入れができないことを前提にしても今はリスケをしなければならない状況となっています。
当面の間、借入ができないということは覚悟しています。
それでもリスケをしなければなりません」
そう伝え、税理士から受け取っていた資料を担当者に渡しました。
メインバンク担当者
「わかりました。
いますぐリスケができる、できないということは返答できません。
支店に戻ってから上長と検討の上、返答をさせてください」
「ちなみになんですが。
リスケの期間が終了してから1年後には当行では新規借入することができるようになっています。
5年間借入無しで事業を継続する気概があり、計画性もあるのであれば御社は大丈夫だと思っております。
リスケが終了し、通常の返済が再開する際にはまたいろいろとお話をさせていただければと思います」
そう言って担当者は弊社をあとにしました。
もっときつい言葉を浴びせられたり、文句を言われるのかと思っていましたが、そんなことはありませんでした。
やっぱりドラマのようなことはドラマでしかなかったと感じています。
メインバンク以外の借入を行っていた銀行ともリスケの話をし、資料を持って帰ってもらいました。
会社は創業してからまだそんなに期間も経過していません。
そのため、政策金融公庫からも借り入れをしていました。
政策金融公庫さんはリスケ相談は日常的にあるようで一番事務的な対応をされました。書類を出して、メインバンクさんやほかの金融機関さんがリスケOKであれば、うちはリスケ問題ないよ!というレベル感でした。
リスケは貸し出しを行っている金融機関同士が連携して同じような期間、元金の返済猶予を行います。
2週間かからず、リスケOKの返答を頂きました。
リスケを行う際には書面に押印等をしなければなりません。
そのため、担当者がまたやってきました。
メインバンク担当者
「こんにちは。
今日はよろしくお願いします。
色々と大変でしたね。
リスケの決断をして頂いてありがとうございます。
当行としては倒産されるよりも融資したお金を回収できる可能性が高くなる方が助かります。
これだけ一気に経費削減して9月以降、キャッシュの状況が改善することは理解しました。あとは売上を維持していただければ会社の体力もついてくると考えております。
計画通りに進むといいですね」
社長
「いろいろとありましたからね。
13207が経理責任者となって数字が正確に毎週報告されるようになりました。
前任経理がいろいろと手を抜いていたのがよくわかりました」
メインバンク担当者
「13207さん
大変に申し訳ないのですが、よろしければ、毎月会計資料を当行に持ってきていただけませんか?
毎月の会計資料があれば当行内でも御社の経営状態を正確に把握できます。
リスケ終了後、より早く融資ができるようになるのではないかと考えております。
いかがでしょうか」
社長
「君、毎月報告やって。毎月行って」
有無をいわせない社長命令が来ました。
13207
「そんな面倒くさいことなんかやりたくありません。顧問税理士がいるので顧問税理士に任せます。他にやることたくさんあるでしょ。」と思いつつ、
「わかりました。
ただ、1つお願いがあります。
決算処理は私は今期が初めてです。というよりも経理初心者です。
期末から決算終了までは多分それどころではないように見受けられるので、その時期は行かなくてもよろしいですか?」
社長
「だめ」
まじか!
早く家帰れないじゃん!!!!早く家に帰りたいの!!
メインバンク担当者
「大丈夫ですよ、社長。
経理経験者でも決算大変ですからね。
期末後、決算確定までは当行にいらっしゃらなくても大丈夫です。
その代わり、決算確定後はすぐにご連絡ください。
お願いします」
ということでリスケを実行することができました。
こうなるまでネットでリスケのことをいろいろと調べました。
リスケしたら会社が終わる!くらいの記事もありました。
でも実際金融機関の担当者と話をしてみると、結構あっさりとリスケをすることができたと感じています。
無論、リスケに応じる前提として一気に経費削減をして出費は最低限のレベルまで下げていたことや売上自体が大きく下がっていなかったことがあります。
金融機関からリスケの承諾をもらえたというのは大きな壁を超えられたのではないかな、と感じています。
とはいえ、まだまだこれはほんの序章でした。
続く