会社の数字を見てびっくり!もうすぐ倒産?どうする俺?
13207です。
前の記事では
私が経理のトップとなってしまった話を書きました。
最初に私が経理のトップとしてやったこと。
それは会社の出入金を正確に把握する、ということでした。
これまでは前任者から発表されていた社内数字を見てざっくりと把握していた程度でした。
まずは出入金の記録を通帳、ネットバンキング、請求書等で正確に把握し、記録していくことにしました。
とはいっても、経理経験のない私は、前任者のフォーマットを参考に自分なりに使いやすい形に変更しました。
その際に役に立ったのは購入してからまだ1週間も経過していないこの本と銀行の通帳。
経理の責任者にはなりましたが、簿記もよくわかってません。
前任の経理のトップもいろいろとやっていたようですが、私は素人経理なのでやっぱりよくわかりません。
素人経理として最初に正確に把握しなければならないのは、入るお金と出るお金、その差額の3点です。
そのため、ルールをシンプルにして
日付の他、入金は左側、支払や出金は右側、収支は1番右側として表記しました。
簿記のように複雑にしないこと(会計記帳は顧問税理士の仕事だし)
一目見て入金額はいくら、支払金額はいくら、ということを把握できるようにすること
とにかく長く続けることができるようにすること
の3点が目的だったからです。
その日から10日間、手元にある請求書や通帳、データの数字を打ち込んで簡単な出入金の確認をしてみました。
すると。
大変なことがわかりました。
売上入金より支払金額がでかい。それも毎月300万円以上。。。。
ちーん。。。。
おーい。
どうする俺?
明日辞表を出しに行くか??
このまま転職エージェントに登録するか?
急いで社長に確認しました。
「社長、いま現金いくらありますか?
このまんまだと夏が終わるころには倒産しますよ。
社長へそくりないっすか?
愛人とかに貢いでるお金あったらそれ会社にまわしませんか?
どうします??」
社長
「どうにかして」
まじか???
子供ちっちゃいし、これからお金かかるのに!!
嫁と離婚されたら本気で困るわ!!
会社倒産されたら本気でやばいわ!!
頭フル回転です。
頭フル回転させても会社ですぐできることなんてそんなにありません。
売上は前年度の対比でだいたいの数字は予測できます。
とはいえ、一気に数字が上がることもありません。
売上自体は前年度対比100%、要は昨年と同じ売上が同じ月に発生することを前提にしました。
そうするとやれることはただ1つ。
余計な出費を減らすこと。
社長にはこう伝えました。
「いまは余計な経費を削るしかありません。
私が不要と判断するものはすべて契約を解除します。
割高と判断するものに関しては類似サービスの見積もりを取って割安なサービスに切り替えます。
余計な経費を削りに削って必要最低限のレベルまで落とします。
固定費は本当に必要最低限といえるくらいとにかく削ります。
変動費に関しても必須なもの以外は契約を解除します。
今の支払いに関してもキャッシュがない期間は支払いを遅延します。
取引先への遅延の連絡は社長がやってください」
社長
「やらなきゃだめ?」
私
「だめ」
「やってくれなきゃ会社辞めます」
社長
「…」
「わかった」
こうしてまずは経費削減からはじめました。
手入力したばかりの会計データを見れば見るほど、無駄なものがあることに気づきます。
経費削減の方針として
「これがないと業務が立ち行かない、業務をすることができないもの」と
「それ以外」
に分けた上で、「それ以外」に関しては原則削減対象としました。
全ての外注、サービスは全てゼロベースで見直し、業務に必須なものだけを残すということです。
「これがないと業務が立ち行かない、業務をすることができないもの」
に関しても、同じサービスを安い価格で提供しているものがあるようであれば安いサービスに乗り換える、という方針にしました。
解約に際しての違約金に関しても相手方と交渉し、違約金の金額を減らしてもらえるよう努力しました。
とにかく現金が枯渇してしまった時点で会社が終わります。
現金をとにかく手元に残すため、業務で使用するもの、サービスに関しては必要最低限、また、コストも必要最低限となるようにしました。
削減目標として直近の支出の20%
最低ノルマとして10%でした。
余計な支出として判断したものとして
・業務スペースの縮小
・スペースがあき気味の倉庫の解約
・作業スペースの解約
・縁故のコンサルの解約
これに関しては即時解約しました。
違約金を支払ってでも月額支出を抑えなければならないからです。
業務で使用していたシステムに関しても同等のサービスを提供できる企業から見積もりを取り、ヒアリングを行ったうえでシステムを変更しました。
縁故で使っていたシステムやネットに詳しいコンサルやコンサルから紹介されたシステム会社もバッサリ解約です。
もともと社員からもコンサルやシステム会社に対して不満が多かったのですが、コンサルが社長の知りあいだったりしてなかなか解約を実行できないところでした。
それでも解約しなければなりません。
コンサルや害虫外注のシステム会社から文句いわれても対応できるよう、顧問弁護士を同席させ、解約書面を面前で交付し、法的に問題がない形での処理を行いました。
顧問弁護士には事情を説明し、顧問料以外にフィーが発生しないように話をしたうえで様々な契約打ち切り交渉(というなの解約告知)に同席してもらいました。
解約した契約はいくつもあります。
それだけ契約を解約しても全体の削減目標数値20%を達成することはできませんでした。
反面、固定費に関しては30%の削減を達成することができました。
これに関しては社長に変動費は売上に変動するため、削減に限界があること、不用な固定費を削減するほうがキャッシュフローに大きな影響があることを説明しました。
また、併せて月の支出金額に関しても解約によって経費が削減され、売上が現状のままで推移すればおよそ3か月程度で赤字流出が止められることを数字で説明しました。
ここまでおよそ2週間。
1日対応が遅くなれば会社の現金が減っていきます。
とにかく速いスピードで処理することを心がけました。
同時に私の体重もいい感じで減っていきました。
社長、頑張ってるからボーナスください。
続く